アラサーに差し掛かった頃から、
言われると意識しだした言葉、
多くの場合は結婚に対してだ。
私の周りには世話を焼いてくれる人が多く、
ありがたいことに私の将来を気にしてくれる。
最近は「まだ若いから大丈夫」ではなくなったので、
「そろそろ適齢期だね」と声をかけられたり、
リアルに相手を紹介されたり、
「ありがたいことに」気にかけてくれる。
適齢期、
確かに年を考えれば平均初婚年齢からさほど離れてはいない。
だけれども相手がいないのだ。
それにまともに経験すらしてこなかった。
そこから結婚に繋がるまでに越えるべきハードルは、
一体いくつあるのだろう。
考えるだけで気が遠くなる。
それを一気に飛び越して、
「この人だ」と思える人に出会っても、
さらに気持ちが通じ合っていたとしても、
私の性格では事が一気に前に進むことはないように思う。
どんどん先延ばし、
何度も次に進むチャンスを逃して、
後悔ばかりが積み重ねてきた。
「女性と心を通わせる」
どうしたって苦手な分野、
「好き」な気持ちが芽生えても、
本当に「好き」なのかを疑って、
気持ちを確かめるのに時間がかかって、
行動を起こす頃にはもう手遅れ、
紹介されても、
変に期待して、
自然体になれなくて、
なんだか消化不良なうちに、
上手くいかずに終わってしまう。
障害物が多すぎる。
そんなものを気にもせずに、
乗り越えるでもなく蹴飛ばしながら、
ギュッと手を引いて、
事を推し進めてくれる女性、
情けないけれど、
そんな人に出会いたいと願っている。
「自分のやり方」
そういうシステムを構築してしまって、
その通りに生きることに染まってしまったから、
なかなかそこから抜け出すことはできない。
仕様変更が必要なのだ。
それは分かっているけれども、
そのための影響範囲は広すぎて想像すらできない。
そんな事を考えては、
できることから手をつけているけれども、
大して作業は進まずに時間ばかりが過ぎていく。
もはや私のシステムは時代にはそぐわないのだろう。
次々と出会いを重ねて、
出会っては別れるを繰り返して、
トライアンドエラーを繰り返して、
経験値を貯めて、
より良い相手を見定める。
確かにそっちの方が最終的に失敗は少ないのかもしれないな。
デスマーチを覚悟して、
システムを構築し直すのか。
一発逆転を狙って、
「一生に一度の大恋愛」に懸けるのか。
「まだ若いから大丈夫」
そうも言ってはいられないお年頃、
もはや私には、
後者の選択肢しかないのかもしれない。
