【プロ野球2020】対戦カード1巡と「2番強打者論」について

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対戦カードが1巡した。


雨天中止の試合もあるが、

リーグの全球団が他の球団と1カード(3試合)を終えたことになる。


まだまだ走り出し、

群を抜いて飛びぬけたところはない。

加えてイレギュラーなシーズンだ。

どの球団にもチャンスは十分にある。

 

 

さて、タイトルの件だ。

 

セ・パ両球団とも2番に強打者を置く傾向が顕著になった。

もはやメジャーでは主流の「2番強打者論」

 

日本では昨年がターニングポイントだろうか。


巨人は坂本勇人を、

横浜は筒香嘉智とチーム一の強打者を2番に置き、

チームとしても結果を出した。

今年はさらに2番にチーム一の強打者を置く球団が増えている。

 

伝統的に日本の野球では、

2番打者は「つなぎ」を求められた。


粘れる。

走れる。

バントができる。


最もテクニカルな打者を2番に置く。

それが日本の2番打者だった。


「強力な2番打者」


その象徴的な事例は2015年のヤクルト、

この年のヤクルトは14年ぶりにリーグを制覇する。


当時の真中監督は、

2番に首位打者最多安打川端慎吾を置く。

3番に本塁打王盗塁王の2冠に輝く山田哲人

4番には打点王を獲得した畠山和洋を置き、

強力な2~4番を形成した。


それまでのクリーンナップは3~5番、

打線の肝、いわゆる「中軸」というやつだ。

それを一つ前倒しした。


現在の「2番強打者論」と比べると、

長打力のない川端を置いている点では、

若干、趣きの異なるものの、

この配置が当時もてはやされたことは記憶に新しい。


打順が早ければ早いほど、

回る打席数は増える。


1番に出塁率の最も高い選手を置き、

2~4番でランナーをホームに返す。

野球界はそういう方向に進んでいるのだろう。


だけれども寂しさもある。


「打撃職人」

 

そう呼ばれるようないやらしい打者、

そういう選手の価値が下げられてはしまわないだろうか。

数字には表れない価値ってある。


空振りをしてくれない打者に対する心理的な消耗、

ケースによって左右に打ち分けられる技術、

1番打者を走りやすくするためのアシスト力、


「打者」と一口に言っても、

様々な武器や個性があるのだ。

 

2番に強打者を置くことで、

結果が出ているのだから野球は変わっていく。

それは仕方のないことだろう。


だけれども「野球」が「ベースボール」に変わる。

それはなんだか寂しいもの、

イチローさんが危惧していたことでもある。


必要以上に数字を追うスポーツになってしまったら、

チームは個性の積み重ねではなくて、

金太郎飴のように単調なものになってしまう。


「走塁職人」


日本代表でも存在感を示した、

ソフトバンクの周東佑京、

そういう選手は見ていて気持ちがいい。

尖がった選手の寄せ集めにはロマンがある。


会社組織だってそうだ。

尖がったところをうまく重ねて大きなチャートができる。

それがマネージャーの腕の見せ所、


「2番強打者論」


前倒して手薄になった5番と、

上位につなぐ8番、9番がカギとなる。

そういう意味では選手にとってチャンスは広がった。


「職人の生きる道」


それに思いを馳せるのも野球の楽しみ方だ。

これだから野球は面白い。


社会では定年が伸びているのだからさ。


「職人」としてベテランの活躍できる場所、

そういうものがあるとチームだって盛り上がる。


無観客だから目立つようになったけれど、

ベンチで大きな声を出している選手だっている。


今年は「数字に表れない部分」

それにも注目したい。