「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

「コスパ」から「タイパ」の時代へ

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コスパ=コストパフォーマンス、

これは市民権を得た言葉だけれども、

「タイパ」という言葉が流行っているらしい。

 

「タイムパフォーマンス」

いわゆる「時短」を目的としてパフォーマンスの良いことを指す言葉のようだ。

 

今の若者たちは、自分の時間に対して、無駄にはしたくないという気持ちが強いのだろうか。

そして、時短により作り出した時間を、どのように使うつもりなのだろうか。

 

ミヒャエル・エンデ『モモ』

 

この作品に登場する「時間泥棒」たちは、気がつかないうちに人から時間を搾取する。

結果として、人は時間に追われながら、時間を節約することにばかり躍起になり、自分の人生を生きることができなくなる。

 

時間を生み出す事は大事だけれども、

その生み出した時間を浪費していたら、結局は何のための時短なのかわからない。

 

それぞれが自分の時間をどのように使うのか。

それを求められる時代へと進んでいるのかもしれない。

 

選択肢が増えれば増えるほど、選び取った選択に対する責任を取らなければならなくなる。

 

「敷かれたレールの上を生きていれば済む時代」から、「人生は自己責任の時代」へ。

モデルケースは存在しない。

誰をモデルに生きるのかも、自分で決めなければならないのだ。

 

だけれども、気をつけなければならない。

いくらタスクを詰め込んだところで、そこに喜びがなければ、何のために生き急いでいるのかもわからなくなってしまう。

 

自分が何に喜びを感じて、どのような生き方を望んでいるのか。

それを突き詰めなければならないのだ。

誰かにとっての喜びが、そのまま自分にも当てはまるとは限らない。

 

時代は選択肢ばかり広げるけれども、その選択肢に対しては、誰も責任など取ってはくれないのだ。

ある意味では残酷な時代。

 

みんながみんな、自分の人生に大きな責任を要求されるのだ。

私たちはこれから、どのように生きるのか。

それぞれが、それを考えるために時間を使う必要があるのではないか。

 

「タイムパフォーマンス」

 

刻一刻と過ぎ去る時間。

その価値は、相対的なものではなく絶対的なものなのだ。

終わりに向かって進んでいる。

私たちは誰しも、終わりに向かって進んでいるのだ。

そのことだけは、忘れてはならない。