優雅に自由に泳ぐ。
映画『名探偵コナン黒鉄の魚影』の主題歌だ。
コナンとスピッツのコラボはイメージできなかったが、見事に作品を優しく包み込んでいた。
コナンの映画を映画館で見たのは初めての私でも、この作品は傑作だと分かる出来だった。
ルールに縛られることなく、
その人らしく、心の赴くままに生きる。
自分よりも大きなものに生じる利害関係なんか、
鼻で笑いながらさ。
自分の心が何を求めているのか。
それを注意深く探りながら、
それに従って自分の行く末を決める。
細胞が瞬間的に「人のために生きる道」を選べるようになれば、それはもう悟りなのかもしれない。
集団が増えれば増えるほど、
人はその集団に対して無責任になる。
それならば、いっそ個人で生きれば良い。
そんな出来もしないことを考えながらも、
心を解き放って、
自由に過ごしたい自分がいる。
時間の使い方は自分で決めるのだ。
自分の人生なのだから。
誰かが代わりに私の人生を生きてくれることはない。
そして、私が代わりに誰かの人生を生きることもないのだ。
人生ってものは、どこまでも自己責任なのだ。
スピッツ『美しい鰭』