「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

夜景

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光の一つ一つに生活がある。

それが集まって豊かな色彩を奏でる。

 

私たちは一つの集合体なのだ。

「社会」という大きな組織に属した、

一つの集合体なのだ。

 

外から見ると、これだけ美しく見えるのに、

中に入って生活をしてみると、厳しい現実を抱えながら生きている人がいる。

 

私たちは、豊かな生活を作り出すために、

「社会」という大きな組織を作り上げた。

「豊かさ」と引き換えに「自由」を差し出して、

ルールに従うことで「安全」を享受しているのだ。

 

だから、そのルールから少しでもはみ出すと、

その組織では生きていけなくなる。

秩序を乱すことは、自分たちの安全を脅かすことにつながると、必要以上に異端を恐れて排除しようとする。

 

それが「窮屈さ」を生み出す。

「自由」を奪っていく。

 

もちろん「安全」を脅かすようなルール違反は、取り締まって然るべきだ。

しかし、「ルール違反」につながる前の前の前の「ルール違反」のような、先々のリスクに対してまで、必要以上に過敏になってはいないだろうか。

 

それが結果として「個性」を殺すことになり、

マイノリティの意見は取り入れられることなく、

巨大な組織は向かうべきところに向かうべくして収まっていく。

 

それにも限界が近づいているのではないだろうか。

これだけインフラが整ったのだから、常識にとらわれている中では、これ以上の発展は望めない。

 

違った個性から生み出されるものが、組織に大きな利益をもたらすことに注目されている中で、埋没した個性から光るものを見出す体制が求められている。

 

遠くから見たら、これだけ色とりどりの個性を持った集団であるはずなのに、みんながみんな同じことを強いられて生きている。

 

今の社会は、そうなってはいないだろうか。

素晴らしい「夜景」を前にして、ふと、そんなことを考えた。