「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

依存症について

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衝撃のニュースが世間を賑わせている。

大谷翔平選手の通訳兼マネージャーである水原一平さんが、違法なスポーツ賭博を行なっており、ドジャースを解雇されたとの報道があった。

 

解雇の直前、チームのミーティングで、本人から「自分はギャンブル依存症だ」とのカミングアウトがあったようだ。

大谷翔平選手への影響はともかくとして、今回は依存症について少し考察したい。

 

私は過去にこういう記事を書いた。

tureture30.hatenadiary.jp

 

ギャンブル、アルコール、恋愛、ゲームなど、

世の中には多くの種類の依存症があるけれども、

気が付かないうちに、人は何かの依存症に陥っている可能性がある。

 

そして、私は自分を含む多くの人が、この「成功体験」依存症に該当するのではないかと考えている。

 

「経験を信仰する生き物」

どうしたって過去の経験に基づき、行動規範を決めて生きるのが人間だ。

失敗から学び、成功を積み重ねる中で自尊心を育んでいく。

いわば、成功体験は、人がアイデンティティを構築するための栄養源と言っても過言ではない。

 

自分が掴み取った栄光にしがみつき、80歳をすぎても現役で権力を振るい、周りからは白い目で見られていることがわかっていても、引くに引けないような人もいる。

 

「自分はこうやって仕事を覚えた」

「自分はこうやって今の立場を掴み取った」

輝かしい歴史は、その人の考え方に大きく影響するのだ。

 

何が書きたいかというと、私たちは常に何かに依存しながら生きている、ということ。

今回の水原一平さんのギャンブル依存は、何か異常のように映るが、決して他人事ではない。

 

ギャンブル以外の何かに依存して破滅に陥ることはある。

気が付かないうちに、気が付かない速度で蝕まれていくのだ。

 

「生存者バイアス」という言葉がある。

100人中99人が失敗して、たった1人が成功をするような世界の話であっても、その成功した1人の話を強調して取り上げる。

 

そうすると、どうなるか。

冷静に考えると成功率1%の確率の低いギャンブルのはずなのに、自分も成功できるのではないか、という気持ちに支配されて、そこに人生をベットするようになる。

 

若者に夢を追いかけるな、とは言わない。

しかし、成功者の体験ばかりを鵜呑みにすると、ベットした時間を取り戻そうと引くに引けなくなって、夢を追いかけ続ける、なんて事にもなりかねない。

 

その構図は、「次は当たるはずだ」と、引くに引けなくなりギャンブルにのめり込む、ギャンブル依存症と何ら変わりのない姿ではないだろうか。

 

こういう報道があると、みんな他人事で当事者を嘲笑うかのような空気になるが、私はそれに大きな違和感を覚える。

 

何で自分は大丈夫だと思えるのだろう?

自分だって、いつ犯罪に巻き込まれるかもわからないし、もしかしたら既に気がついていないだけで、おかしな方向に進んでいる可能性もある。

 

たまたま運がよく、まともに社会生活を営むことができているだけで、何かの拍子に犯罪に手を染めてしまう可能性もある。

 

「人なんてみんなどこか少しずつおかしい」のだから、どの一歩を踏み出した先が崖になっているかなどわからないのだ。

 

いつも依存症は、貴方のすぐ側にいる。

気をつけなければならない。