ここしばらく、あまりJリーグを見なかったのだが、ふと目についたスポナビのJ1順位表を見て驚いた。
1位に輝く「町田」という文字。
正直、えっ?と思った。
「町田ゼルビア」ってJ2のチームじゃなかったっけ?
それくらいの予備知識しかなかったからだ。
調べてみると、昨年から大躍進を遂げたらしい。
昨年J2でクラブ史上初の優勝を決めると、今年はJ1で快進撃を続けている。
社長が変わって一気にトップダウンのチーム改革を行なったようだ。
この快進撃の一番の立役者は、昨年から指揮を取る黒田監督。
彼の前職は高校サッカーの監督。
名門である青森山田高校の監督を長年務め、高校3冠を達成するなど実績は十分。
しかし、Jリーグでは高校の監督がいきなり監督を引き受ける事は異例とのこと。
厳しい目線を注がれてのスタートだった。
就任と同時に、若くて運動量のある選手を集め、90分間プレスをかけながらゴールを狙うという運動量重視のサッカーを展開。
基礎から徹底的に鍛え直し、堅守と勝ちに徹するサッカーで結果を残し続け、7試合で5勝1敗1分の首位に輝いている。
黒田監督が監督を引き受けた時のチームの印象は、プレーのレベルは高いが、基礎ができていない面も多い、ということ。
それを徹底的に鍛え上げて、勝ちにこだわるたいわかりやすいメッセージを浸透させることで、勝てるチームへと変貌した。
前線は外国人選手の個人技頼みだったり、ラフプレーが目立つなど、チームとしての課題は多いようだが、ここまでJ1で首位に立っていることは、奇跡と言っても良いくらいの功績だろう。
評論家の意見を見ても、J1の強豪クラブと互角以上に渡り合っており、チームとしての実力は確かなもの、とのことだ。
さらに怪我で離脱しているエースストライカーのエリキが控えているという。
このまま失速せずに最後まで首位をキープするのか。
今後の町田ゼルビアの戦いから目が離せない。