「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

伝えたいこと、伝えたくないこと

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自分が感動した経験は人に伝えたくなる。

逆に自分の弱さや失敗は、あまり人には伝えたく無いと思う。

 

方や、他人からすれば、シャーデンフロイデという言葉がある通り、人の不幸話を聞きたいという傾向があるのだろう。

 

お年寄りの話す、昔の武勇伝。

話している本人はとても楽しそうだ。

聞いている側はどうだろう。

「そんな昔の話をされても」と思ってしまうことが多いのではないだろうか。

 

伝えたいことと聞きたいことの間にギャップがある。

それをうまく調整しなければ、話の面白くない人、とレッテルを貼られてしまう。

 

時間は限られている。

今の時代は特にタイムパフォーマンスという言葉に象徴される通り、自分の時間を如何に自分のために使うか、という価値観が蔓延っている。

 

面白く、ためになる話。

動画であれば、つまらないと判断した時に見ることをやめられる。

その価値観が対人にまで及んでいるのだろう。

人が話していると、それを途中で遮ることはできない。

どんなにつまらない話でも、区切りがつくまでは聞き続けなければならないのだ。

 

だから、話をする側は、相手にとって聞くメリットのある話をしなければならないのだ。

なんとも世知辛いが、時代がそっちに進んでいるのだから仕方がない。

 

そういう時代を生きるにあたり、聞き手の興味を引くためには、自分しか持っていない体験談を話すことが手っ取り早い。

その人しか持っていない情報には価値がある。

だから、芸能人もテレビでプライベートを切り売りするような機会が増えた。

 

伝えたくないこと。

多くの人にとって、プライベートを切り売りすることには抵抗がある。

しかし、それをしないと聞き手の興味を引くことはできない。

 

ギリギリのところで、話しても良いこと。

話したくないことを取捨選択して会話を構築しなければならない。

自分のことが好きすぎると、セルフイメージの崩壊を恐れるあまりプライベートを晒すことができなくなる。

 

そうやって、プライベートを切り売りできない人は、話のつまらない人とレッテルを貼られて孤立していく。

会話にバランスを求められる時代。

なんとも難しい時代になったものだ。