私の住んでいる地域で再開発を行なっている。
街の雰囲気がどんどん変わっていく。
古めかしい建物は取り壊されて、スタイリッシュな建物に変わっていく。
どこも似たような方向性なのだろう。
個性も何もあったものではない。
「懐かしさ」と「新しさ」
それを同居させるまちづくりは難しいのだろうか。
人類にとっての原点回帰。
自然を残した街づくりを目指して久しい。
その方向性は間違えてはいないのだろうけれど、そこに「懐かしさ」を感じることはできない。
自然が主役にはどうしてもできないから、ビルの装飾品として木々が植えられているに過ぎない。
人口が一ヶ所に集まるものだから、コンパクトシティ化が進んでいる。都市部の開発は進んでいるが、少しそこを離れると畑が広がっている。
そんな地方都市が増えているようだ。
人は文明を手に入れたことで、利便性を手放すことができなくなった。
その結果として、原風景とでもいうべき場所から離れて生活をすることになる。
その結果、魂は枯れてしまいやしないのだろうか。
同じような場所で、同じように生活する。
そうやってほぼ全ての人類が一様に生活をするようになったならば、それが人類の新たな原風景となるのだろうか。
今は過渡期なのかもしれない。
時代が加速度を増して変化を続けている、
ちょうどその過渡期なのだ。
もうしばらくしたら、こんなことを考える人すらいなくなるのかもしれない。
効率化を追い求めて、それが絶対的な正義となる時代へ。
私たちの文明は進み続けているのだ。