
独身の時は、近場の宿泊施設に泊まるなんて、ほとんど考えたことがなかった。
どうせ旅行をするならば、行ったことのない場所に行きたいと、私が自由に行き場所を決めても良い旅行は、いつも遠くの新しい場所に行くことにしていた。
しかし、結婚して子供が産まれて思う。
遠出をすることは難しいけれども、非日常的な体験をしたいと思うことはあるのだ。
先日、自宅から電車で1時間足らずのホテルに宿泊した。
かのネズミのマスコットで有名なテーマパークがある場所のすぐ近くだ。
さすがに子供がまだ生まれたばかりなので、テーマパークに行くことはなかったけれども、その周辺の雰囲気を味わって、妻はご満悦だった。
反面、私は疲れ切って不機嫌になっている。
そもそも子供を連れて歩くだけでも大変なのに、近場とはいえ泊まりの旅行に行くなんて、どうかしていると、私の中ではマイナスの感情からスタートした今回の旅行。
それが外に出てしまっていたのだろう。
それを察して不機嫌になっていく妻。
「失敗した」と思った時にはもう手遅れだ。
楽しむように努めようとしても、妻の機嫌が戻ることはない。
結局、最後まで父母が喧嘩をした雰囲気で、子供にとって初めての旅行は終わった。
おそらく大きくなったら覚えていないだろう。
夫婦にとっては、振り返るといい思い出だ。
何事も初めはうまくいかないもの。
この経験も大事な経験だったのかもしれない。
ベビーカーを押しながら電車に乗って気がついたことなのだが、日本はだいぶインフラが整備されたと言っても、まだまだハンデのある人にとっては不便がたくさんある。
エレベーターはプラットホームに1基、大きい駅でも2基、それもホームの端っこにしかないことが多い。
普通に生活をしているだけでは気がつくことのできないことは山ほどある。
育児を通して、私も成長させていただいているのだ。
そのことに感謝しながら、育児を続けていきたいと思う。