「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

最低賃金問題

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珍しく時事問題について書く。


最低賃金問題、

年金問題と並び、

野党が選挙の争点にしたがっている様子、


国民の不安を煽るやり方、

結局はどこまで行っても利権争い。


まあ、それは置いておいて、


最低賃金が上がるのは大いに結構、


問題なのは上がる人達の労働環境と、

これに「直接関係のない人たち」のこと、


「直接関係のない人たち」


最低賃金以上の賃金で働いている人や、

生活保護受給者などがこれに当たる。


まず生活保護受給者、

賃金水準が上がれば物価も上がる。

そうなれば受給額も上がるだろう。


「健康で文化的な最低限度の生活」

これに必要な金額が上がるということ、


おそらく「得をする立場」になる。

少なくとも損することはないだろう。


誰もが損をしたくないと考えるし、

経済的に受給せざるを得ない立場の人は増える。


審査が厳しくなったところで、

受給者が減ることは考えにくい。


そうすると財源が必要になる。

ますますの増税


しわ寄せはどこに来るか。

その多くは「最低賃金以上の賃金で働く人」にくる。


増税が気にならないくらいの高所得者ならばいいのかもしれない。

だけれどもその層にも生活に余裕のある人などほとんどいない。


加えて、

パートタイムの賃金が上がれば、

そうではない人の賃金はどうなるか。


ここを底上げする法的な規制は盛り込まれないだろう。


経営側から考えれば、

全体の人件費を上げないために、

この層の昇給は鈍化させる。


要は「最低賃金以上の賃金で働く人」の給料が上がりにくくなるのだ。


それなりに努力をして、

奨学金を借りて大学を出て、

企業にしがみついて、

毎日を必死で生きている。


そうして働く人は多いだろう。


その立場が相対的に下がるばかりではなく、

賃金は上がりにくくなり、

「税」負担は増える。


「損をする立場」になるのだ。


消費喚起に跳ね返る保証はないし、

跳ね返るにしてもそれは社会に対する信頼が生まれてから、

企業と同じように個人だって貯蓄という形で内部留保する。

そしてその期間はそんなに短くはないだろう。


少なくともその間は、

上げた分を誰かが負担しないといけないのだ。


国や企業はルールを作る側だから、

なるべく自分たちが負担しないようにルールを作り直す。

そうなると負担するのは誰になるのか。


最低賃金を上げるってそういうこと、


高齢者の医療・介護費を負担して、

増加する一方の生活保護受給者の生活費を負担して、

最低賃金の増加分を負担して、

「税」として見えないところで搾取される。


おまけに自分たちが高齢者になるときには、

同じような保証を受けられる見込みは薄い。


最低賃金1500円?

とんでもない。


すべてのアルバイトがハイパーアルバイト化する。

一人で二人分働けなければ割に合わない。


賃金が上がればそれだけ仕事の質を求められる。

そんなことは当たり前、


「安い賃金でもいいから雇ってほしい」


最低賃金が上がるって、

それが許されない社会になるってこと、


小売でもアルバイトの人員整理が進むだろう。


代替できる労働力や方法が加速度的に増える。

人のぬくもりを感じられるようなサービスは失われていく。

いや、高価なものになる。


人が働くとお金がかかるって?


それならば人をあまり必要としない業態を推し進める。

私が経営者ならば真っ先にそう考える。


最低賃金が上がれば、

自分たちの生活が豊かになる。」


それは幻想、


一時的には潤うかもしれない。


だけれども徐々にアルバイトにすら働き口がなくなる。

人の手が必要ないように合理化が進む。

ますますAIなどの科学技術に取って代わられる。

今だってその方向に進んでいる。


だって賃金が高いから、

設備投資したほうが費用を抑えられるんだもん。


無人店舗や銀行窓口、

そんなのがどんどん増えていく。


企業は合理的に動く生き物、

簡単に高賃金の雇用を創出するほど甘くはない。


生活保護受給者は増える一方、

「健康で文化的な最低限度の生活」


受給者のそれを支える、

非受給者がそれを享受できない社会、


そんないびつな構造、


もう一度言うが、

最低賃金が上がることは大いに結構、


でも誰がそれを負担するの?

そうしたことで働き口はあるの?


政治なんて税金の使い道を考えるお仕事、


でもその税金の多くは、

利権維持に使われる。


ルールを作る人だけが得をする。

国民はそんなものを全く求めていないよ。


それが病理、


利権維持のために使う税金を、

そのまま福祉に回せばいいんじゃないかな。


若者は選挙に行って、

白票でもいいから投票率を上げて、

存在感を示しておかないと、

どんどん自分たちに不利な社会に作り変えられてしまうよ。


「消費税廃止」とか、

現実的ではない耳障りの良いことばかりに踊らされても、

仕方がないけれど、


やっぱり、

自分の身は自分で守るしかないのだ。