「従業員の生活を守らないと」
その重圧がのしかかる。
国から求められる緊急要請、
「店舗営業を自粛しろ」
「出勤者を最低7割減らせ」
そんな理不尽な要求を突きつけられて、
猶予もなく決断を迫られる。
その判断によっては、
会社を守れないかもしれない。
これまで築き上げてきた信用を、
苦楽を共にした仲間たちを、
守ることができないかもしれない。
そして家族や自分の生活だって、
どうなるかわからない。
幾重にも責任が重なって、
押しつぶされそうになりながらも、
刻一刻と時は過ぎていく。
決めなければならないのだ。
決断の是非はわからない。
全てが手探りで、
経験したことのない事態、
船の船頭は自分だ。
氷山は迫っている。
舵を右に切るか、左に切るか。
寝ても覚めてもそればかり、
頭から離れてはくれない。
この船をこのまま沈めることになってしまうのかな。
ネガティブに陥る。
だけれども、
先のことなどわからない。
大事なことは自分を見失わないこと、
従業員は自信に溢れた一言を待っている。
ブレない信念や理想、
一途に向かうその確信に溢れた一言を待っている。
先行きなんて「神のみぞ知る」だ。
求められているのは、
従業員に対する誠実さ、
そして不安を吹き飛ばしてくれる一言、
自分がどうなるかもわからない。
だけれども、
保身ばかり考えても仕方がない。
だから、
これまで掲げてきた理念や理想、
そのままに突き進めばいい。
なるようにしかならない。
あとは突き進むしかない。
信用を守るために奔走するのも勇気、
撤退を決断するのも勇気、
どちらにしても楽な道などないけれど、
誰かのせいにしても仕方がない。
だから負けるな。
経営者たち、
コロナに負けるな。
今のあなたの姿が、
そのまま日本社会の未来に繋がるのだ。