私は人よりコストパフォーマンスを気にする質、
価値判断の基準として、
とても好んでそれを用いる。
安くて美味しいお店、
服にしても、家電にしても、
もしかしたら人付き合いにしても、
だけれどもそれに当てはまらないものがある。
それは「経験」というもの、
高くて美味しくないお店に行った。
それも「経験」
うまくいかない恋愛にお金を費やした。
それも「経験」
その「経験」から、
何を学んで次に活かすのか。
それさえしっかりと出来ていれば、
無駄に思えた「経験」でも、
十分にコスパのいいものになる。
結局は心の持ちようなのだ。
コスパのいいものばかりに囲まれた人生、
それに満足して生きていたって、
いつしかそれが当たり前になってしまう。
コスパの基準が上がってしまうのだ。
そういう「経験」ばかりしていると、
「無駄なことはしない」だとか、
「これをしても意味がない」だとか、
決めつけるようになってしまう。
コスパは大事、
だけれども、
心を震わせるような経験、
それも大事、
思いもよらぬところから、
最愛の伴侶を得たりだとか、
信じていた人から、
まさかの裏切りにあっただとか、
人生ってどう転ぶかわからない。
それならば、
心を震わせることを恐れずに、
目一杯、
喜んで、悲しんで、
楽しんで、苦しんで、
そういうことも人生に織り込んで、
生きていけばいい。
「コスパが悪いから」
そんな理由だけで行動を起こさない。
そういうことはもう止めよう。