先日のバレンタインデー、
こんな私でも「若い子」からチョコをもらうのだ。
誰からもらったのかと言うと、
未就学の姪からだ。
「若い」と言っても、
「若すぎる」のだけれども、
私は姪と仲良しなものだから、
あだ名で呼ばれている。
私が実家にいるのを聞きつけたらしく、
親である妹から「姪ちゃんがチョコ持っていくね」とのこと、
楽しみに待っていると、
「来た」
ワクワクしながら会いにいく。
このようなご時世だからと、
中には入らずに玄関先での対応、
姪ちゃんは照れた様子で私にチョコを差し出す。
その様子を見て、
「これはもしや本命か」と期待する私、
すると姪ちゃん、
「これは「ますくん」で、これはおじいちゃんで、
そしてこれはおばあちゃんの分」
私の手の上に集まる3つの箱、
全部同じ奴だった。
完全に「義理」だ。
なんてことだ。
「本命」ではなかった。
それも母と同じなのか。
異性とも見られていない。
「若い子」から本命チョコをもらえるかと期待していた私、
だけれども、
どうやら私にそんな甲斐性はないようだ。
「ちゃんとお返しを考えなければならないな」
もらった瞬間にそんな考えがよぎる。
義理チョコをもらった男の宿命だ。
謀ってか、謀らずか、
これで姪ちゃんは「お返し」を3つも確保したわけだ。
チョコも嬉しかったけれど、
一生懸命書かれているヘニャヘニャの字を見て、
「姪の成長」を感じたことが嬉しかった。
少し前までは「10」までしか数えられなかったのに、
文字まで書けるようになったのだ。
当の親はとんでもなく大変なのだろうけれど、
傍から見たらなかなか会えない分、
大きな成長を感じる。
更に年下の甥まで、
私のことをあだ名で呼ぶようになった。
私の人生は何も進まないけれど、
「世界はちゃんと進んでいるのだな」
そう感じさせてくれた、
甘いけれどホロ苦い、姪からのチョコだった。
まだ食べていないから、
味はわからないのだけれども、