ただ口を開けて、
誰かが餌を与えてくれるのを待っている。
「幸せになりたい」
そう願っているだけで、
誰かが幸せを与えてくれると信じている。
その誰かに、
奇跡的に巡り会えたところで、
それを受け取る勇気すらない。
もはやお手上げだ。
「本当に幸せになりたいの?」
口ではみんな「そうだ」と答えるけれど、
本当は今のままが良いんじゃないかな。
傷つくことばかりだから、
保証がないと動けなくて、
幸せになったらなったで、
それを失うことばかりに怯えて、
「まるで不幸でいることを望んでいるみたい」
「幸せになりたい」って、
口では言っているけれども、
全然不幸なんかじゃないのだ。
多くの場合はそう。
それなりに楽しくやっている。
人と比べて自分に欠けているものを探して、
それで不幸になった気になる。
そうして生きる目的を作り出すのだ。
全然不幸なんかじゃないのにね。
自分で自分の不幸なところを探して、
それが解消したらまた不幸なところを探して、
「不幸でいないと気がすまない」
幸せなことだってたくさんあるはずなのにね。
情報が独り歩きするのもだから、
天井を見ればキリがない。
幼稚な全能感を助長して、
大した努力をしないですべてが手に入ると思いこんで、
一度折れてしまったら人のせいにすることばかり上手くなって、
そういうのが「不幸」っていうんじゃないかな。
「自分の価値を認めてあげられない」
そういうのが「不幸」なんじゃないかな。
「不幸でいないと欲しい物は手に入らない」
そんなルールはないのだから、
自分を認めてあげた上で欲しい物を手に入れる努力をすればいい。
そうすれば自分のことを不幸だなんて思う暇もない。
それだけのこと、