過酷だった8月をなんとか乗り越えて、
私は待ちに待った9月を迎えた。
とりあえず8月を乗り切れば、あとは良い方向に向かっていくと信じて駆け抜けてみたけれど、実際のところ来週も忙しそうだ。
私は次に何を目標に走れば良いのだろう。
とりあえず、9月の後半には旅行に行く。
8月の夏季休暇を出勤した代わりに、何があっても旅行をすると決めて、予約まで済ませている。
これから先、あと半月ほど頑張らなければならないのか。
私の職場では、コロナが蔓延しているものだから、いっそのこと学級閉鎖ならぬ職場閉鎖にならないだろうか。
せめて出社を制限する方向に進めば、いくらかストレスは軽減される。
テレワークを推奨する雰囲気は下火になっている。
テレワーク制度自体は残っているので、回数制限はあれどその範囲であれば自由に取得できるのだが、世間と同じように、私の職場でもテレワークの回数は全体的に減ってきており、できるならば出社をした方が良いという流れに向かっている。
9月から学校が始まった。
通勤電車はまたぎゅうぎゅうづめに戻るのだろう。
もはや、日本の通勤は異常だ。
某都知事は、初当選を果たした時の公約に「通勤時の満員電車ゼロ」を掲げていたが、その公約は全くと言って良いほど果たせていないようだ。
ピーク時を避けると運賃が下がるようになったが、そのためだけに1割程度安い定期を買って、毎日一時間以上も早く出勤する人はいない。
ただ、価格改定により運賃が値上がりしただけだ。
不満しか出ない。
まだまだ新婚と言ってもおかしくない時期なのに、私の生活はそこまで荒んでいるのだろうか。
あるアーティストが、ステージでこんなことを言っていた。
「こんなクソみたいな世の中ですが、自分たちの歌を通して皆さんに元気を届けたい」
それを聞いて私は思った。
「あぁ、今はやはりクソみたいな世の中なのだな」
と。
いつの時代もまた、基本的にはクソみたいな世の中なのだ。
生きることは辛いこと。
その中に喜びや楽しみを見出して、私たちは1日1日を歩み続けるしかないのだ。
Novelbright『ツキミソウ』