赤子は、お猿さんのようだ。
理性など持たない。
空気も読まない。
ただ、要求がある時には泣き喚くだけ。
それしか自己表現の術を持たない。
ここから理性を獲得して、
社会性を身につけて、
コミュニティの一員となる。
なんとも不思議なものだ。
情報を共有して、
娯楽を生み出して、
自分たちの生活が便利になるグッズを作り出していく。
嫌なことからは解放されて、
やりたいことに時間を割くことができるように、
そうやって「ホモ・サピエンス」は進化してきた。
多くのことを学び、
多くのことを選択し、
個性が芽生えていく。
その個性が多様性となり、
突出した才能を生み出して、
多種多様な方向に触手を伸ばしていく。
そうやって「ホモ・サピエンス」は、
自らの領土を広げてきたのだ。
「理性」に支配された世界。
そこでは如何に「理性」から生まれる「協調性」を発揮することができるかで、コミュニティ内での信頼を勝ち取るかで、「生きやすさ」が決まる。
生きるためには生まれた時の姿から、
かけ離れていく必要がある。
人間も生き物。
しかし、今は機械のようだ。
人類は、どこに辿り着くのだろう。