「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

足元

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今は足元ばかりを見ている気がする。

目の前のことで精一杯だ。

子供を育てるということは思っていた3倍は大変だった。

 

思えば、子供が生まれる前、ここしばらくは遠くのことばかりを見ていた気がする。

それだけ余裕があったのだろうか。

それとも、それほど目の前のことに興味がなかったのだろうか。

 

今の私には目の前に優先事項がある。

先のことに思いを馳せている余裕はない。

そうやって、どんどん未来のために使う時間は減っていくのだろうか。

いや、自分以外のものに、自分の未来を委ねることになるのかもしれない。

 

そうやって紡がれていく。

人類の歴史は、そうやって紡がれてきたのだ。

今の世代から次の世代へ。

少しずつ、アーカイブを豊かにして、人類は過酷な生存競争を生き抜いてきた。

 

遠くの景色を眺めている時がある。

足元に夢中になる時もある。

そして、またいつか私は遠くの景色を眺める時が来るのだろうか。

それはわからない。

 

自分の人生の主役の座は、どこまで行っても自分自身。

そう思って生きてきたけれども、子供が生まれてからは、その認識が変わってきた。

 

軸足の置き場所が変わった。

これは大きな価値観の変化と言えるだろう。

 

そういうライフステージに来たのだ。

今は足元のことで精一杯。

そして、足元以外のところにもタスクは山ほどある。

それをこなすとなると私の手に余る。

 

少しずつ手放していく。

そうやって、落ち着くところに落ち着く。

人生とは、そうやって進んでいくのかもしれない。

 

子育ては、遠くの景色を手放してまで、行うべき価値のあることなのだ。

そうやって、私の人生も進んでいく。