「童貞のまま結婚した男」の記録

元「30代童貞こじらせ男」 30代後半まで童貞で、そのまま結婚した男の記録です。

父とのこと

f:id:tureture30:20190616090020j:image

 

高校生の時に取っ組み合いの喧嘩をした。

それまでも何度かそういうことはあったけれども、

一度も勝てたことはなかった。


だけれども、

この時に初めて勝ってしまった。

父に馬乗りになりながら泣いたことをよく覚えている。


エディプスコンプレックスとは、

また違うものなのかもしれないけれども、

父親に対する克服と支配からの脱却、

自分の力でこれからを生きていかなければならないという、

社会不安の芽生えだったのかもしれない。

 

そこから来る涙、

今振り返ってみるとそう思う。


どちらかといえば口うるさい、

そのくせに家のことは母親に任せきり、

そんな家父長的な父親だった。


だけれどもいつかを境に、

家族に対して気を使うようになった。


リストラからの再就職という大きな挫折を経験している父、

50に近かったのではないだろうか。

そこから畑違いの仕事に就いた。


大黒柱としてのプレッシャー、

そういうものはあっただろう。

辛い思いをしながら必死に家族を支えてくれた。

 

母には話しているのかもしれないけれども、

そういうことを言葉にしているのを聞いたことはない。

 

そういう父親、


似たところがあるのだろうか。

席を共にするとイライラすることがたくさんある。

不器用だけれども悪い人ではない。


そんな父と言葉を交わす機会は、

随分と少なくなったけれども、

今日は父の日、


普段は伝えることのない、

感謝の気持ちを伝えに帰ろうと思う。


酒でも手土産に、

言葉を交わす時間、

それを設けることにしよう。


いつまで元気でいられるかわからない。

後で後悔するようなことはしたくない。


今日は、

「ありがとう」を伝える日、


男だって、

色々大変なんだよね。

お父さん、