少し大きく取り上げられていたけれど、
最近起きたある事故に巻き込まれていたかもしれない。
場所は私の通勤経路だった。
その日もそこを通った。
しかも事故の数分後に、
その時は何か凄いことになっているなぁと、
ただチラ見しながら通り過ぎたけれど、
後で調べたら私が通ってから10分も経っていなかったみたい。
信号待ちやらなにやらがうまくいって、
少しスムーズに行っていたらどうだったのだろう。
考えるだけでもゾッとする。
人生って、
数々の奇跡で成り立っているのかもしれない。
少し前のドラマ、
『僕らはみんな生きている』
それがそんなテーマだった。
紙一重で亡くなる人もいれば、
紙一重で助かる人もいる。
紙一重のところで思いとどまる人もいれば、
紙一重で凶行に走る人もいる。
紙一重で手放すことのできる人もいれば、
手放せずに心を壊してしまう人もいる。
人生って紙一重、
恋愛も人生の一部だからきっとそう。
私の恋愛って、
紙一重ばかり、
それもうまくいかない方にばかり、
だから傷口は治りにくくて後を引く。
傷の上から傷を作るから、
「心」は恋の傷跡でいびつに歪んでしまった。
信じることが怖くって、
裏切られることに怯えてばかりで、
あのときああしていればどうなったのかって、
そんなことを乗り越えるのに、
たくさんの時間を浪費して、
だけれども、
見方を変えれば、
心から信じられる人以外は寄せ付けないってこと、
今は信じられそうな人と出会えた。
だから、
この人に出会うために、
今まで辛い思いをたくさんしてきたんだなって、
そう思うことにした。
まだ癒えていない傷もあるけれど、
「愛」という名の絆創膏を貼ってもらって、
治ったことにしてしまえばいい。
難しく考えすぎて、
気持ちの整理をして、
全て清算してからなんて、
そんなことを考えていたら、
あっという間にジジイになってしまう。
今はただ、
一緒に時を重ねたい人がいる。
おかしなところまで愛おしく思える人がいる。
その人が喜んでくれると私も嬉しくなる。
そんな人がいる。
それって「恋」だと信じてもいいんだよね。
「人生はいつもちょっとだけ間に合わない」
そういう経験ばかりを積み重ねてきた。
だから、
今回は間に合わせる。
前のめりになって食い気味で、
みっともなくたっていい。
かっこ悪くたっていい。
私らしくありさえすれば、
いいのだ。
今回は絶対に間に合わせてみせる。
大丈夫、
事故には巻き込まれなかったのだから、
この出会いはきっと「運命」ってやつに違いない。