米国の内科医という外国人にとっては非常に狭き門を潜り抜けた著者の勉強法が書かれた本だ。
従来の繰り返し読む方法や、テキストの内容をノートにまとめる方法は「効果がない」と言うエビデンスから始まり、科学的に根拠のある効果の高い学習方法を記載している。
その粋たるものが「アクティブリコール」と呼ばれるものだ。
それは、学習した内容を見返すことなく、白紙の紙に書き出したり、声に出したりして、直後に振り返りを行うというものだ。
人に教えるつもりで思い起こすと、より効果的だという。
それにより、長期的な記憶への定着率がぐんと上がる。
インプットしたことは、アウトプットをした方が良いということだ。
同じようなことが、樺沢紫苑さんの『アウトプット大全』にも同じことが書いていた。
インプットしてから2週間に3回以上アウトプットすると、その情報は「重要な情報」と脳が判断して、記憶に定着しやすくなる。
インプットしたことは、繰り返し思い出してアウトプットした方が良いのだ。
勉強、すなわちインプットだけをしていても、次から次へとインプットされる情報に、記憶は上書きされてしまう。
そう考えると、私がブログを書き続けていることに意味が見出せるようになる。
私は6年近く毎日、自分の思考や経験を文章としてブログに書き続けている。
その「振り返り」の作業を行うことで、ブログに書いたことを脳に定着しやすくしているのだろう。
記憶は自分でコントロールできる。
覚えておくべきことは、振り返ることで定着させて、そうではないことは考えないようにして忘れさせる。
意図的にそれを習慣づけることで、「学び」は効率的に変わっていくのだ。
どんなことからも「学び」はある。
しかし、今の時代は目にする情報量が多すぎて、インプット過多なのだ。
それを取捨選択するための術が求められる。
漫然と「学び」2時間を使っていたとしても効率は上がらない。
時間は有限だ。
ライフステージが進むにつれて、自分のために使える時間はどんどん限られてくる。
「学び」に対する姿勢を考え直さなければならない。