育児が始まってから、早く仕事を終えて帰宅するようになった。
仕事が少し落ち着いていることはあるが、私の中で意識の変化を感じる。
遅くまで残って成果物の完成度を上げたところで、別に自己満足に過ぎない。
残業代をもらえるから完成度を上げるために残って仕事をしていたところも若干はある。
お金よりも今の私には時間が必要なのだ。
「時間」の価値が上がれば、それまで換金していた分の時間を減らそうとする。
それは当たり前のことだ。
初めての子育てで家庭にも課題は山積みだ。
妻は疲労困憊しているから、私が早く帰って妻の負担を少しは減らす必要がある。
そう考えると私には家庭に割く時間が必要なのだ。
本来であれば、もっと若い時に経験するライフステージなのだろう。
私はそれを人より遅れて経験する。
それは仕方のないことだ。
キャリア面でのプレッシャーを天秤にかけながらも、私は家庭でやるべきことをやらなければならない。
仕事を蔑ろにするわけではないが、今の私の状況は自分が望んだ結果だ。
愚痴を言ったところで状況は変わらない。
時間を効率的に使って、落とし所を探しながらパフォーマンスを上げるしかない。
いつかそれが私の財産になるはずだ。
そう信じて、今はバランスを取りながら全てをこなしていく。
少し遅れてやってきた親としての仕事。
今の私は、心も体も可動域を広げていかなければならない。
そういうお年頃なのだ。