前作の『盗作』でも記事を書いた。
私が去年一番ハマったのがこのヨルシカ、
今年も熱は冷めなさそうだ。
『盗作』はフルアルバムだったが、
この『創作』は5曲しかないミニアルバム、
CMで起用されている「春泥棒」はもちろん、
私は「風を食む」という曲が好きだ。
何度ループして流していても飽きが来ない。
これまでのヨルシカの楽曲はグサりと心に刺さるものが多かった。
人間の弱さや狡猾さをこれでもかというくらいに、
オブラートに包むことなく表してきた。
だから「聞くこと」に覚悟が必要だった。
だけれども今回の『創作』は、
何とも心地よいポカポカさが伝わってくる。
「春」を意識して作られた作品とのこと、
寝る前に流してもいいくらいだ。
それでいて柔らかなメロディとは裏腹に、
独特の「示唆的な言葉選び」は散りばめられている。
「ヨルシカ」のイメージ、
「知的で挑戦的」
私の中でこれまでのヨルシカは、
そういう尖ったイメージだった。
だけれども、
この作品はとても文学的で情緒的、
とことん「文系」だ。
『創作』
5曲と少ない構成だけれども、
ヨルシカの新たな魅力あふれる作品だ。
相変わらず言葉の使い方は天才的、
かつての「ミスチル」のような挑戦的な言葉選び、
柔らかな音楽に隠されたナイフ、
時折、グサりと心の奥底を抉る。
ここ最近は「YOASOBI」に浮気していたけれど、
やはり「ヨルシカ」はすごい。
『盗作』に続き、
この『創作』も名盤だ。
今年もヨルシカから目が離せない。
いや、耳が離せない。
『春泥棒』
『風を食む』