昨年は、「2021年に影響を受けた作品たち」と題して、
次の作品を挙げていました。
本:ドストエフスキー『罪と罰』
音楽:「Uru」
映画:『花束みたいな恋をした』
今年も1年を振り返って、
3つの作品を挙げたいと思います。
本:ミヒャエル・エンデ『モモ』
出版から50年以上が経っても色あせないテーマに脱帽です。
人は「豊かさ」を得るための代償として「時間」を手放してしまった。
自らの時間の使い方を自分で決めることなく、
気が付くと「時間泥棒」たちに搾取されている。
少女モモの無垢な目を通してファンタジー長に描かれる児童文学だが、
背筋が凍るような問いかけをされ続けた気分になる作品。
「本当の豊かさ」とは何なのか。
私たちは「経済的な豊かさ」を手放すことができなくなることで、
「時間」を搾取され続けている。
もう、元に戻ることはできない。
それならば「時間を搾取されながらも、経済的に豊かな生活を選んだほうがマシ」と、
そう語るモモの友人であるジジの言葉が頭に残る。
私たちは、もう戻ることはできないのだろうか。
そう問いかけては、やまびこのように自らの心に反響する難題。
「時間」とは何か、その根源に迫る不朽の名作。
漫画:『ONE PIECE』
私は、コミックス10巻の辺りからONE PIECEを読み始めました。
そこから、新刊が出るたびに買い続けて、今年で104巻となります。
そのONE PIECEと歩んだ長い歴史の中で、今年ほど熱が高まった年はなかったかもしれません。
初めて映画館にONE PIECEの映画を見に行き、映画の主題歌である『新時代』はかなりの回数リピートしました。
そして、暇さえあれば、今後の物語を予想する考察動画を見て、ONE PIECEの世界に想いを馳せる時間は、少なくとも大人になってからは、過去一番長かったはずです。
衝撃のギア5から、物語は最終章へ進むことを宣言して、最も熱い展開を迎えているONE PIECE。
来年もしばらく私の熱は下がることがなさそうです。
音楽:ZARD『運命のルーレット廻して』
先日の記事でも書きましたが、今年の前半はZARDばかりを聴いていて、後半はミスチルばかりを聴いていた年でした。
その中で、今年の一曲を選ぶとすればこの曲です。
妻との出会った直後でしょうか。
その辺りの時期に幾度となくこの曲を聴きました。
「運命のルーレット」
人生はどこでどうなるかわからない。
私と妻との出会いは、必然だったのか。
この出会いにたどり着くために、私の恋愛は奇跡的にうまくいかないことが続いていたのか。
そんなことを考えながら、ひたすらこの曲をリピートしていました。
「今回の出会いは運命なのだ」と、この曲を聴きながら、そう自分に言い聞かせていたのかもしれませんね。
次点では、映画『竜とそばかすの姫』でしょうか。
細田守監督の長編作品は全て見ていますが、私の中では『時をかける少女』『サマーウォーズ』を超えて、この作品が最高傑作だと思います。
現代社会の闇に踏み込んでおり、主人公の少女がバーチャルの世界に初めて踏み込むシーンは、鳥肌ものでした。
記事にもしており、とても良い作品だと思うのですが、「影響を受けた作品」というテーマからすると、私の行動が変わるほど「影響は受けていないな」と感じました。
さて、今年もたくさんの方にお世話になり、
なんとか最後まで毎日更新を続けることができました。
本当にありがとうございました。
来年も、続けられる限りは続けていきますので、
気がつくようでしたら、お付き合いください。
それではみなさま、良いお年を!
2022年
ますを